図書館司書って聞くと、「本を貸したり返したりする仕事でしょ?」って思う人、多いですよね。
もちろんそれも司書の大事な業務です。
しかし、実は司書の仕事はそれだけではありません。
例えば、図書館に貯蔵する本の選定、利用者の調査サポート、読書イベントの企画なども行います。
司書は、幅広い業務をこなす専門職です。
今回は、「図書館司書に興味がある!」という方に向け、仕事内容やその役割についてまるっと解説していきます!
図書館司書の仕事ってどんなこと?
司書の仕事は簡単に言えば、「本と人をつなぐ仕事」です。
なんだか素敵な言葉に思えますね。
とはいえ、本と人をつなぐため、やることは意外と多いのが司書です。
資料の収集・選定
世の中には、古い本から新しい本まで様々な本が存在し、その数は日々増加しています。
本屋さんに行けば常に新刊コーナーにずらっと本が並んでいますよね。
では一体、これまで世の中にはどのくらいの本が発行されたと思いますか?
世界全体でこれまでに発行された本の総数は、なんと1億冊以上と推定されています。
2010年にGoogleが「これまでに発行された本の総数を数える」プロジェクトを行っており、その時点で世の中に発行された本は約1億2,900万冊と推定されています。
当然2010年以降も毎年新しい本が発行されているため、現在では1億5,000万冊以上に達している可能性があるでしょう。
一方、図書館に所蔵できる本は物理的にスペースが限られています。
当然1億5,000万冊も所蔵は出来ません。
そこで司書の出番です!
図書館に所蔵する本は、実は司書がしっかり選んでいる訳ですね。
• 「この本、今の利用者に必要かな?」
• 「この地域の人たちが興味を持ちそうなテーマは何だろう?」
• 「この分野は需要があまりないな・・」
このような視点で、新刊情報やレビューを参考にしながら、図書館に置く本を選定しています。
つまり、優秀な司書がいるほど、本のラインナップは魅力的になり、図書館の価値も上がる訳ですね。
資料の整理・分類
図書館ともなると本は膨大に所蔵されます。
より多くの本が所蔵されているのは、利用者に取っては情報量が増えるわけですからいい話ですよね。
しかし、膨大な本から必要な情報を探すのは結構大変ですよね。
整理されていなければ、どこに何の本があるのかわかりません。
本も見つけてもらえなければ、埋もれてしまうのみ。
だから司書は、専門的なルールに基づいて本を分類し、本を検索できるように目録を作成します。
簡単に言えば、「本の住所を決める仕事」 ですね。
貸出・返却業務
図書館司書というと、多くの人がイメージする業務です。
カウンターで本の貸し出しや返却を受け付けたり、予約された本を準備したり。
最近はセルフ貸出機も増えてきましたけど、司書の仕事がなくなるわけではありません。
返却遅延があれば利用者に催促する役割もございます。
レファレンスサービス(情報提供)
「このテーマについて調べたいんですが…」なんて利用者の質問に対応するのも司書の役割です。
• 「〇〇についての本を探しているんですが…」
• 「昔の新聞記事を調べたいんです」
• 「この小説、シリーズの何作目かわかりますか?」
こんな疑問に答えながら、利用者が求める情報を提供していきます。
読書推進活動・イベント運営
図書館では、読書会や講演会、子ども向けの読み聞かせなどのイベントも開催します。
このような企画や運営するのも司書の大事な仕事です。
単に本を貸すだけじゃなく、「本を読む楽しさを広める」 ことも役割のひとつですね。
企画やイベントが好きな方は、楽しく取り組むことが出来るでしょう。
図書館システムの管理
最近は、図書館のデータ管理もデジタル化が進んでいます。
OPAC(オンライン蔵書検索システム)を運用したり、電子書籍サービスの導入を検討したり、ITスキルも求められる時代です。
図書館司書に求められるスキル
司書になるには、意外といろんなスキルが必要です。
とはいえ、特別なスキルではなく、誰もが身に付けていけるスキルです。
情報検索スキル
「調べ物なら司書に聞け!」と言われるくらい、検索力は重要。
ネット検索だけでなく、図書館のデータベースや専門書を駆使して、正確な情報を見つける能力が求められます。
子供たちの自由研究をサポートしたり、大学生の研究の調べものをフォローすることもあります。
コミュニケーションスキル
本を扱う仕事だけど、人と接する機会も多いのが司書です。
小さなお子さんから高齢者まで、図書館の利用者は幅広いです。
図書館司書は様々な顧客層に対応できる、コミュニケーション力も必要とします。
利用者の質問に対応したり、イベントを企画したり、地域の人と関わることが多いので、「伝える力」 「聴く力」が重要ですね。
企画・運営スキル
「この図書館、なんか面白いことやってる!」と思ってもらうためには、魅力的なイベントや展示を企画する力が必要です。
司書は本を並べるのだけが仕事ではありません。
読書の楽しさを広める活動も司書の腕の見せどころですよ。
ITスキル
最近は電子図書館サービスやデータベースの管理も仕事のひとつになっています。
パソコンが苦手だと、ちょっと大変かもしれませんが、ITパスポートなど基本的なIT知識を身につけられる資格もあります。
これからの司書キャリア形成においてはきっと役立つでしょう。
図書館司書になるには?
司書になるには、「司書資格」 を取る必要があります。
方法は主に2つです。
1. 大学や短大で司書資格を取得する
文学部や教育学部などで、司書資格が取れるカリキュラムを履修する方法です。
2. 司書講習を受ける
すでに大学を卒業している人向けで、文部科学省指定の機関で約3か月の講習を受け、資格を取得する方法です。
図書館司書のやりがいとキャリアパス
「本を通して人とつながる仕事」って、すごく魅力的じゃないですか?
• 「この本、すごく面白かった!」と利用者が笑顔で返却してくれる
• 「調べものを手伝ってもらって助かりました」と感謝される
• イベントを通じて、読書の楽しさを広められる
こういう瞬間に、司書としてのやりがいを感じる人が多いです。
人の役に立ちたい、喜んでもらえる仕事がしたい、という方は司書に向いていますよ。
司書としてのキャリアは、意外と幅広いです。
• 公共図書館、大学図書館、専門図書館で活躍する!
• 管理職や専門職(レファレンス担当・資料選定担当など)へキャリアアップする!
• 学校司書として働く道もある!
最近は、デジタルアーカイブや電子図書館の専門職としてキャリアを築く人も増えています。
図書館司書は、本と人をつなぐ仕事
図書館司書は、単なる本の管理人ではありません。
情報と人をつなぐ「知識の案内人」とも言えますね。
「仕事内容」 は、貸出・返却、資料整理、情報提供、イベント企画まで幅広い
求められるスキル は、情報検索力・コミュニケーション力・企画運営力
資格取得方法 は、「大学で履修」または「司書講習を受講」
「本が好き!」という気持ちだけじゃなく、人と関わることが好きな人にも向いている仕事です。
もし興味があるなら、ぜひ司書資格の取得を目指してみてください!
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