図書館司書から異業種転職は可能？おすすめの転職先も紹介

図書館司書として働いている中で、「このままでいいのだろうか？」とキャリアに不安を感じることはありませんか？

収入面や将来性を考えたとき、異業種への転職を視野に入れるのは自然な流れかもしれません。

しかし、転職活動の進め方が分からず、不安を抱える人も多いでしょう。

この記事では、図書館司書として培ったスキルをどのように活かし、転職を成功へ導くかを詳しく解説します。

新たなキャリアを切り拓くための第一歩として、ぜひ参考にしてください。

図書館司書から異業種は転職可能？

図書館司書から異業種への転職は、十分に可能です。

図書館司書として働く人は、難関の国家資格を取得し、専門知識と現場経験を持っています。

これらのスキルは、図書館業務だけでなく、さまざまな職種で強みとなるでしょう。

では他の職種で活かせる図書館司書のスキルはどんなものがあるのか、実際に見ていきましょう。

図書館司書の役立つスキル

図書館司書が異業種へ転職しても活かせる主なスキルとして、以下のようなものがあります。

情報収集スキル

図書館司書として働く中で、常にパソコンを活用していた人も多いでしょう。

司書は、書籍の配架に関する知識だけでなく、データや資料を適切に分類し、必要な情報を迅速に検索するスキルを備えています。

本や資料にはさまざまな記号や分類番号が付与され、特定のアルゴリズムによって整理されています。

こうした情報の分類・検索能力は、今やどの業界でも求められています。

データベースやインターネットを活用した情報収集は、多くの職種に不可欠となっており、図書館司書が培ったスキルは転職先でも大きな強みとなるでしょう。　　

コミュニケーション能力

図書館司書の仕事は、本の整理などの作業にとどまらず、利用者対応にも広く及びます。

利用者は小さな子どもからお年寄りまで幅広く、「あの本はどこにある？」、「設備の使い方がわからない」といった質問を受けることは日常的です。

時には、難しい問い合わせやクレーム対応を求められることもありますが、図書館司書は常に利用者の立場に寄り添い、丁寧なコミュニケーションを心がけています。

こうした対応力は、接客業や営業職はもちろん、あらゆる職場で求められる重要なスキルです。

司書として培ったコミュニケーション能力は、転職先でも大きな強みとなるでしょう。

分類・整理スキル

図書館司書は、本や資料の分類・整理・管理のスキルを備えていることは言うまでもありません。

加えて、パソコンを使った情報整理や、オフィス内の物品・商品の管理にもその能力は活かされます。

どの職場でも、情報や物品を分かりやすく整理することは業務の効率化につながります。

転職後のオフィスでも、司書として培った整理・管理のスキルを活用することで、円滑な業務運営に貢献できるでしょう。

ICT活用スキル

図書館司書は、資格取得の過程でICTに関する知識を深く学んでいます。

図書館は単なる本の貸し出し施設ではなく、地域の情報センターとしての役割を果たしており、司書はパソコンの基本操作はもちろん、蔵書検索システムの運用やデジタルコンテンツの管理も担当します。

こうしたICT活用能力は、IT企業のみならず、あらゆる業界で重宝されるスキルです。

情報の整理・検索・管理に精通した図書館司書の経験は、転職後も多くの職場で活かせるでしょう。

異業種転職におすすめの職種５選！

図書館司書のスキルを活かせる異業種の転職先として、厳選した５つを紹介します。

書店員

図書館司書は、本に関する深い知識を持ち、分類や整理のスキルにも長けています。この能力は書店でもそのまま活かされ、効率的な書籍管理に役立つでしょう。

また、図書館では季節ごとの特集や話題の書籍を集めたコーナーを設け、利用者のニーズに応じた企画を行います。

これは書店においても同様で、手に取りやすい本の配置や、目を引くPOPの工夫をする際に大いに活用できます。

図書館司書が培った本の選定・整理・発信のスキルは、書店での業務にも活かされ、転職先として書店を選んだ場合でも大きな強みとなるでしょう。

出版・編集業界

図書館司書として培ったスキルは、雑誌や書籍の編集・校正・校閲業務にも活かされます。

特に校閲作業では、書かれた内容の事実確認を行うため、司書として磨いた検索力が重要な役割を果たします。

情報の正確性が求められるため、日々情報と向き合ってきた図書館司書の経験は大きな強みとなるでしょう。

さらに、求められた情報を提供することで人を支えるという点も、図書館業務と共通しています。

読者にとって価値ある情報を届ける仕事は、とても意義のあるものです。

司書として培った専門性を活かし、情報を伝えることで誰かの役に立てるのは、とても素敵なことですね。

流通業界

出版社と書店をつなぐ流通業務においても、図書館司書の知識が役立ちます。

図書館で日々、どの本がどの層に読まれているかを把握している図書館司書だからこそ、書店の利用客のニーズを的確にくみ取り、出版社との橋渡しとして活躍できる可能性があります。

図書館で人一倍本に触れ、人と本との出会いを支えてきた経験は、転職後も異なる形で、本と人をつなぐ仕事に活かされるのですね。

図書館用品メーカー

図書館用品は、図書館での利用を前提に設計された特別なものがほとんどです。

例えば、カウンター、読書机、書架などは、利用者の利便性や業務の効率性を考慮して開発されています。

そのため、図書館用品を専門に扱うメーカーが存在するのです。

実際に図書館で業務を経験した図書館司書であれば、図書館用品の使いやすさや課題、現場で求められる機能について深く理解しているでしょう。

その経験を活かして、メーカーの営業や開発職へ転職し、より実用的で使いやすい製品を提案できるのではないでしょうか。

学校事務

図書館司書の中でも、大学や私立学校の図書館で勤務していたという人も少なくないでしょう。

学校図書館での勤務経験があれば、大学や私立学校の事務職への採用が有利な場合があるようです。

特に司書として培ったレファレンス業務の経験は、学校事務職でも活かせる重要なスキルです。

事務職においても学生や教員からの問い合わせ対応の機会は多く、適切な情報を提供する力が求められます。

さらに、蔵書検索システムの運用やデジタルコンテンツの管理のスキルは、履修情報の整理や成績管理にも応用可能です。

特にICTを活用した業務効率化のスキルがあれば、事務職でもデジタル化推進やシステム管理に携わる機会が広がるでしょう。

学校図書館で学生のニーズに応えてきた経験が、同じ学校現場でも活かせるのです。

転職前にやっておくべき3つのこと

図書館司書から異業種への転職を成功させるために、以下の準備をしておくと良いでしょう。

自己分析

図書館司書から転職を考えたものの、「何をしたいのか分からない」「自分にアピールできるスキルがあるのか不安」と感じる人も少なくありません。

そこで、まず大切なのが、自己分析です。

自分の強みを知る

まずは図書館司書としての実務経験を振り返り、どのようなスキルを得たのかを整理しましょう。

例えば、情報検索力や利用者対応のスキルは、他の業種でも活かせる可能性があります。

きっと自分でも気づいていなかった強みを発見できるはずです。

やめたい理由を明確にする

次に、「なぜ仕事を辞めたいのか？」を掘り下げることで、本当に求める働き方が見えてきます。

たとえば…

✔ 給与が低すぎる仕事は避けたい

✔ 土日祝日はしっかり休みたい

✔ 単純作業ばかりの仕事は続けたくない

このように 「やりたくないこと」 を整理すると、希望する職場の条件が明確になります。

自分のスキルや価値観が整理できれば、それが転職先探しの軸となります。

準備が整ったところで、さっそく次に進みましょう。

転職先の職種を絞り込む

自己分析を経て自分のスキルや希望する働き方が明確になったら、いよいよ転職先のリサーチに進みます。

しかし、やみくもに検索すると時間がかかるだけでなく、理想の職場を見つけるのは難しくなります。

まずは、自分のスキルが活かせる業種をピックアップし、その中から理想の働き方に合った求人を絞り込むことが重要です。

このように戦略的にリサーチを進めることで、効率よく自分に合った転職先を見つけやすくなります。

図書館司書として培った「情報を整理し、適切な検索を行う力」が、転職活動でも大いに役立ちそうですね。

転職サイト・エージェントの活用

図書館司書としての就職活動では、「採用試験と面接を受けただけ」というケースも多く、本格的な求人リサーチや業界研究の経験が少ない人もいるでしょう。

そのため、異業種への転職活動を進める際には、戸惑うことが多いかもしれません。

そんなときこそ、転職サイトを活用して求人情報を収集し、転職エージェントのサポートを受けるのが効果的です。

自力で転職先を探すよりも、プロの力を借りることで、より効率的に条件に合った求人を見つけられるでしょう。

転職の専門家と相談しながら進めることで、これまで知らなかった業界の情報を得たり、適性に合った職種を提案してもらえたりと、理想の職場への道がぐっと開けていきます。

あなたの情報収集のスキルを活かしながら、戦略的に転職活動を進めていきましょう。

異業種転職におすすめの転職サイト・エージェント

図書館司書からの転職を成功させるために、以下の転職サイト・エージェントの活用をおすすめします。

リクナビNEXT

リクナビNEXTは、幅広い業界・職種の求人を掲載し、業界最大級の求人数を誇る転職サイトです。

スカウト機能や自己分析ツールなど、転職活動をサポートする機能が充実しており、自分の強みや適性を客観的に把握することができます。

自分のペースで求人を検索しながら、希望に合った転職先を探したい人におすすめのサービスです。

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、転職のプロであるキャリアアドバイザー が、希望や適性に合った職場を紹介してくれる転職支援サービスです。

非公開求人の提供をはじめ、履歴書の添削や面接対策など、転職活動を幅広くサポートしてくれます。

特に、より多くの選択肢の中から最適な職場を探したい人や、個別に手厚いサポートを受けながら進めたい人におすすめです。

転職のプロと相談しながら進めることで、より納得のいくキャリア選択ができるでしょう。

これらのサービスを上手に活用することで、自分の強みを明確にし、より有利に転職活動を進めることができます。

効率的に理想の職場へと近づくために、積極的に活用していきましょう。

ここまで見てきたように、図書館司書として培ったスキルは異業種でも十分に活かせます。

情報収集力、分類・整理スキル、コミュニケーション能力などは、多くの業界で求められる重要なスキルです。

転職を成功させるためには、まず自己分析を徹底し、活かせる強みを整理したうえで、自分の希望を軸に求人を絞ることが大切です。

さらに、転職サイトやエージェントを活用しながら、効率的に希望に合った職場を見つけていきましょう。

理想の職場で、図書館司書として培った能力を存分に発揮し、新しい可能性を広げていってくださいね！